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空き家の固定資産税は誰がいくら払うのか?

固定資産税は、不動産を所有していると毎年納付しなければならない税金で、誰も住んでいない空き家にも発生します。では、空き家にかかる税金はいったいいくらかかり、誰が支払うのでしょうか?

空き家を所有している方や、相続された空き家の相続登記がまだ完了していない方にとっては、特に大きな悩みでしょう。

この記事では空き家にかかる固定資産税の疑問と、「空家等対策特別措置法」により固定資産税が増額されるリスクなどを合わせて解説します。

 

この記事のポイント

  • 空き家にも固定資産税は発生する
  • 固定資産税の支払い義務は、1月1日時点で対象となる不動産の所有者に発生する
  • 「空家等対策特別措置法」により「特定空き家」に指定されると固定資産が6倍に跳ね上がるため要注意
  • 活用予定のない空き家はリスク大のため早めに処分を検討する方が良い
  • 空き家の相談は地域密着の不動産会社へ

 

空き家の固定資産税は誰が払う?

空き家であっても固定資産税はかかりますが、「誰が支払うのか?」は大きな問題ですよね。固定資産税は不動産の所有者が支払う税金であり、空き家でも例外はありません。

しかし所有者と言っても、元の所有者が亡くなった場合や不動産売買を行った場合など、所有者が途中で変更されるケースもあります。何も知らずに空き家を放置して大きなリスクを負わないため、損をしないためにも、固定資産税は誰が払うのべきなのかを確認しておきましょう。

1月1日時点空き家の所有者が払う

固定資産税納付者が確定するのは、毎年1月1日です。つまり、この日に対象となる不動産を所有している者に対して支払い義務が発生します。これは空き家を含む不動産すべてにおいて同じであり、1月1日時点で登記簿に記載されている所有者に納税通知書が送られる仕組みです。

所有者が亡くなった場合は相続人が支払う

所有者が亡くなった場合は、「連帯債務」で相続人全員に支払い義務が受け継がれます。仮に1月2日に所有者が亡くなった場合でも、相続登記をしない限り亡くなった方が所有者となるため、例年と同じく4〜6月に元の所有者宛に納税通知書が届きます。

誰が相続するかが決まらずに不動産の相続登記が済んでいなくても、空き家として放置せず、誰かが立て替えて必ず支払いを済ませておきましょう。空き家の放置は延滞料の発生、最終的には差し押さえにあう場合があるからです。

また、不動産登記制度の見直しにより「相続登記の申請義務化(※1)」と「相続人申告登記(※2)」の施行が、2024年4月1日に決定しました。

これによると、
①相続により正当な理由がないにもかかわらず所有権を取得したと知った日から3年以内に相続登記の申請をしなかった場合は、10万円以下の過料が科される(※1)
②登記簿上の所有者について相続が開始し自らがその相続人であることを相続登記申請義務の履行期間内(3年以内)に申請すると、申請義務を履行したものとみなす(※2)

とあります。相続登記は難しい内容が多いため、不動産会社に相談すると安心です。

空き家の売買取引があった場合でも、支払い義務がある

不動産を売買した場合も同じく、1月1日時点の所有者はどちらであるかで決まります。年の途中で売買した場合は、登記の移転日に応じて売主と買主の間で負担割合を決めるのが一般的です。

空き家の固定資産税は売買代金から清算される

空き家を5月1日〜12月31日の間に売買した場合は、納税通知書が届いている売主側が納税義務者です。すでに支払っている分があれば、売主側が余計な税金を支払ったことになります。そこで支払った登記移転後の固定資産分は精算代金に上乗せ(含む)し、売買する方法もあります。

 

空き家にかかる税金はいくら?

空き家には、相続・所有、売買する際に税金がかかります。このなかで「固定資産税」とは、家や土地などの不動産に課税される税金のことです。

家と土地それぞれが
【固定資産評価額×1.4%=固定資産額】
で算出され合算され、ここに自治体によっては「都市計画税」が含まれる場合があります。

しかし、知っておく必要があるのは、手元に届く納税通知書に記された税額には減額措置が適用されていて、上記で算出されたままの金額ではないことです。空き家でも、後述する「特定空き家」でなければ適用されています。

都市計画税と譲渡所得税に関しても特別控除の特例があるため、1つずつ見ていきましょう。

都市計画税

都市計画税は、「市街化区域内」に所有する土地と建物に対し市町村が課税する税金です。

【都市計画税=課税標準額×0.3】が計算式ですが、税率は市町村によって異なります(0.3%が上限)。

都市計画税も住宅用地の特例対象のため、住宅が建っている敷地の税額が減額されます。

譲渡所得税

譲渡所得税は空き家を売却した利益に対して課税される税金ですが、ここでも大きく節税できる制度があります。

空き家を売却した場合、譲渡所得から最大3,000万円が控除できる「空き家に係る譲渡所得の特別控除の特例」制度です。

しかし、特例を使うためには空き家自体に必要な要件と、売却する時に必要な要件すべてを満たしている必要があり、すべての空き家が控除対象になるわけではありません。また、この特例は適用期限があり、2028年1月1日以降に売却する場合は使えなくなるため、対象となる方は早めに準備をしてください。

「空家等対策特別措置法」による固定資産税増額のリスクもある

近年、空き家放置による生活環境の悪化や家屋崩壊、火災などのリスクが高まる問題で、2015年には「空き家対策の推進に関する特別措置法」が施行され、対策強化が行われています。「特定空き家」に指定されると、なんと固定資産税が最大で6倍にも上がってしまうのです。その理由は、特定空き家は「住宅用地の減額特例措置」が受けられなくなるためです。

〈特定空き家とは〉
・衛生環境が悪い
・老朽化などで倒壊の危険がある
・近隣住民の生活環境を妨げている
・景観を著しく残っている

〈住宅用地の減額特例措置〉
①土地についての「住宅用地の減額特例措置」の内容
・小規模住宅用地200㎡以下の部分に対しては、固定資産評価額の1/6減額
・一般住宅用地200㎡を超える部分に対しては、固定資産評価額の1/3減額

②住宅に関する軽減措置の内容
・新築戸建て住宅は1戸あたり120㎡相当分までを限度とし、3年間固定資産税額を1/2減額
・新築マンション等は3階建て以上の耐火・準耐火建造物で、1戸あたり120㎡相当分までを限度とし、5年間固定資産税額を1/2減額

これらの減額措置がなくなると、固定資産税は実質6倍、都市計画税は3倍になってしまい負担が大きくなるというわけです。

京都市では独自に「空き家税」の導入が決定され2026年には施行される方針です。このことからもお分かりいただけるように、空き家の放置はリスクが高いだけでなく税金の負担も大きくなってしまうため、早急に不動産会社に相談することをおすすめします。

 

空き家の固定資産税はいつまでに払う?

毎年4〜6月に届く固定資産税の納付期限は自治体により異なりますが、分割なら基本的に6月、9月、12月、2月の4回が納付期限です。相続後は所有している限り支払い義務が生じますが、遅れると延滞料がかかるため、遠方に空き家がある場合などは納付期限に注意してください。

 

活用予定のない空き家は早めの処分がおすすめ!

日本では、「空き家」は大きな社会問題です。活用予定がないまま放置すると、建物の老朽化により周囲に迷惑をかけたり、犯罪に利用されたりする可能性があるからです。

このような危険性が高い空家は「特定空き家」に指定され、固定資産税の負担が大きくなってしまうかもしれません。最悪の状態にならないためにも、活用予定がない空き家は早めの処分を考えましょう。

空き家の処分を長期間放置すると危険

空き家を処分せず長期間放置すると、空き巣や放火の可能性があります。また、建物は手入れを怠ると見た目も悪く、老朽化による家屋の倒壊なども心配されるでしょう。危険リスクを減らすためにも、空き家の長期放置は避けるべきです。

空き家は土地のみの価値となることが多い

空き家も不動産で、放置していてもその価値は年々下がっていきます。建物の耐用年数を過ぎてしまうと、気づいた時には無価値になっていたという例も少なくありません。

早めに地域密着の不動産会社へ相談するのがポイント

空き家に関するお悩みは、地元を知り尽くした地域に密着した不動産会社へ相談するのが最良です。地元であれば連絡をするとすぐに駆け付けてもらえて、その土地や周辺の環境なども熟知しています。

地域密着ということで、この先もこの地で仕事をするため、信用が第一!大切な資産の相談は、まずは地域密着の不動産会社を考えてみると良いでしょう。

まとめ

空き家を所有し続ける限り、固定資産税の納税義務が発生します。2015年には「空き家対策の推進に関する特別措置法」が施行され、空き家の放置は法的リスクを伴うようになりました。

これにより空き家の固定資産税は6倍になる可能性があるのです。そのため、空き家はなるべく早めに活用や売却を検討するのがおすすめです。

空き家のご相談は、株式会社リデアにお任せください。空き家の活用、売却のお悩みを解決できるよう、お客様にとって1番良い方法をプロの目線でご提案させていただきます。

地元を知り尽くし、数多くの経験を積んできた弊社スタッフが、お客様に納得していただける方法を必ず見つけ出します。

 

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